小菅紘史×中川裕貴新作クリエーション
[滞在制作期間]
2026年8月1日〜11日
【ワークインプログレス】
小菅紘史 × 中川裕貴×江戸川乱歩
『踊る/一寸法師』
2026年8月10日(月)19:00
<団体紹介>
俳優・小菅紘史と音楽家/チェロ演奏の中川裕貴によるユニット。
2020年に小菅のレパートリーであった「山月記」を、中川のチェロ演奏付きで上演したことがきっかけで2人の活動がスタート。
以降は同作品の上演を中心としながら、詩人・小笠原鳥類の詩を舞台化し上演。
今回は江戸川乱歩「踊る一寸法師」の舞台化に向けて滞在制作を行う。
豊岡ミリオン座 滞在によせて
すでに豊岡演劇祭でもなじみあるこの土地で、滞在制作ができることを嬉しく思います。
アーティストインレジデンスの醍醐味は、普段そこにいない人間がその土地に滞在することで起こる、発見と思索の交流にあると思っています。
ただ作品をつくることだけにとどまらず、人やモノ、場所と交わりつつ、時に留まり、時に逆らい、何かしらの流れに身をゆだねてみる、そういう時間を過ごすことができればと思います。
リハーサル中、劇場はいつでもオープンしています。どうぞお気軽に遊びに来てください。
【小菅紘史】
振り返ればこの「豊岡」に初めて来たのは約10年ほど前、とあるダンス企画のリハーサルに際してやってきました。2020年以降は「山月記」という物語に出会い、そこから豊岡の様々な場所で上演を続けてきました。そして2026年、私たちは新しい作品に取り掛かります。新しい扉を開こうとするとき、その場所がこの地であることを嬉しく思います。今回の滞在ではソロコンサートやワークショップもございます。あの手この手と、様々な扉を開けて、私たちはまた再び豊岡に参ります。
【中川裕貴】
ワークインプログレス「踊る/一寸法師」によせて
この短編を初めて読んだとき、身も蓋もない話だと思いました。サーカス団の小人が、酔っぱらった同僚たちの思いつきでもみくちゃにされ、さいごは手品を装った復讐に至るという、ただただ身も蓋もない話であり、目も当てられない言動の数々は、今で言うところのパワハラ、セクハラ、モラハラのハラスメント祭り、という次第です。
なにがおもしろいんでしょうか。
しかしながら、江戸川乱歩によるこの醜悪な物語には何か一縷の光/影ようなものがある気がします。
この小人はどんなに虐げられても笑顔だけは絶やしませんでした。ぼくはこの”不気味な笑顔”に三番叟の翁面を思い出しました。五穀豊穣を祈る役割を持つ翁の微笑みと小人が醸しだす笑顔の仮面。神事における神楽舞と乱痴気騒ぎの大宴会。この2つは異なるようで近しいところもあります。
復讐劇を称賛する気はありませんが、小人の彼の一途な行動には興味を持ちます。そしてその笑顔の理由にも。
【小菅紘史】
私たちが舞台化を目指す江戸川乱歩によるこの作品は、一息で説明が可能です。「異様な小さな男が、職場の皆にからかわれ、馬鹿にされ、それに対する復讐のようなものを、"曲芸"という名のもと、殺人でもって果たす」。
一見すると元も子もないような話ですが、私たちはその話の筋ではなく、そこに立ち込める気配やムードに焦点を当て、物語を別の場所へと派生させることで舞台化を試みます。ちょうど100年前に生み出された、この奇妙でどこか「露悪的」な作品を、ほとんどのことが仮想の雲(クラウド)の上に浮かぶ「現代」から照らし、「わざわざ」、「劇場」に立ち上げます。底抜けの享楽と興ざめした沈黙の最中で。
【中川裕貴】
タイムテーブル
【ワークインプログレス】 「踊る/一寸法師」
8月10日(土) 19:00 開演
受付開始・会場:開演の30分前より
チケット料金
投げ銭制 (要・予約)
オンライン予約
出演
小菅紘史 中川裕貴
関連企画
公演日時:2026年8月7日(金)
会場:まちの基地アンテナ
Yuki Nakagawa
"Stills and remains"
Release Tour in Japan 2026 Toyooka
8月8日(土)
小菅紘史 × 中川裕貴
ワークショップ「音と言葉のワークショップ」
会場:豊岡ミリオン座
スタッフ
照明:井坂 浩
お問い合わせ先:豊岡ミリオン座
主催:Toyooka Local Art Center